気づいたら11月に突入しており、すでに師走気分の大道です(^o^)/
今回は当院の軸の一つでもあるワセリンスキンケアについてお話します。
綺麗な素肌にするために、当院ではワセリンのみのシンプルなスキンケアを推奨しています。
当院に通院され、ノーファンデーションの綺麗な素肌になられた方の9割がワセリンのみのスキンケアです(^^)
なぜワセリンのみなのか?
それは壊れたお肌のバリアを回復させるためです。
くすみ(肝斑)、赤み、乾燥のお悩みでご来院される方の多くが、バリア機能が破綻されています。
その原因としてよくあるのが、複数の基礎化粧品を使用していることによる摩擦刺激です。
お肌のケアを入念にされている方ほど、なんとか外からいれようと、複数種類を塗布したり、同じものを何度も塗布したりされている方が非常に多いです。
外から保湿できるのは限られています。塗布した1-2%ほどとも言われています。
なぜならお肌は人体最大の臓器であり、外界の刺激から身を守るためのバリアとして機能しています。他には、体温調整、水分保持、感覚情報の伝達、ビタミンDの産生の役割があります。(Skin Tissue Engineering and Regenerative Medicine.1st ed.Academic Press;2016:1-15)
正常なバリア機能のお肌に対し、深部まで成分を吸収させるのは容易ではありません。
また水分の蒸発後に、水分以外の成分がお肌表面に残った場合、お肌内外の浸透圧の差で、お肌本来の水分も蒸発しやすくなってしまいます。
外から保湿成分を補うことはなかなか難しいので、私たちがすでに持っている天然保湿因子や脂質であるセラミドを破壊しないようにすることが大切です。
そのため、診察時にすでにバリアが壊れている方は、一旦バリアを回復させるために、シンプルなワセリンのみのスキンケアを推奨しています。
なぜワセリンなのか?
健康なお肌は表面が適度な皮脂で覆われ、水分の蒸発を防いでいます。
若い頃は皮脂分泌が盛んなため、外から皮脂の代わりを補う必要はありませんが、30代後半になると皮脂の分泌が徐々減ってきます。
そのような方々には皮脂の代わりに、蓋となる油分を補う必要があります。
刺激が少なく、お肌に蓋をしてくれるもの。
それが「ワセリン」です。
ワセリンの中でも純度が最も高いサンホワイトを当院では推奨しています。
(純度が高い順にサンホワイト>プロペト>白色ワセリン>黄色ワセリン)
サンホワイトはその刺激の少なさから、アレルギーパッチテストの基材としても使用されています。
今までお肌を痛めつけていたかも知れない、、という方も、手遅れだと諦める必要はありません^^
スキンケアを見直すことで、必ず健康なお肌は戻ってきます(^^)
ワセリンスキンケアへの移行期は、角層のバリア機能が破綻している状態からのスタートですので、14日間ほどは乾燥しますが、だんだんと落ちついてきます。
外からの刺激の蓄積でできてしまったくすみや赤みが引くには、時間がかかりますが、まずはスタート地点に立つことが大切です。
最後に、どんなケアにも落とし穴がつきもの、ということで、ワセリンケアの注意点です。
上記にも少し述べたように、若い方や皮脂分泌が十分な方には必要がなく、むしろニキビや脂漏性皮膚炎の原因となることもあります。またそもそもバリア機能異常がある方、保湿因子が低下している方(アトピー性皮膚炎など)は保湿剤の使用が必要です。
お肌の診察をさせていただいた上で、適切なスキンケアをお勧めさせて頂きますのでご安心してご相談下さい(^^)v
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